台湾人の料理方法を見ていて感じた事があります。スープを作るためにお湯を沸かすのですが、沸騰したあともお湯を更にグツグツ火にかけ続けるのです。 まるで水に十分に”火の気”を移すように。 そうして出来上がった”湯(タン)”に、材料を入れ、火が通ったらほんの少しの塩を加える。ただこれだけなのですが、本当にカラダに染み入る味わい深いスープが出来上がります。 これ以降、私の料理に対する考え方はガラッと変わりました。元々栄養の勉強をしていただけに、頭は完全に栄養素やカロリーが中心でしたが、実際日々の食事に大切なのはそれよりも、体調や季節に応じた食材・味付け・調理法のチョイスではないか、と考えるようになりました。 病気になってしまったら数字的なコントロールは必要です。でも未病の段階でカラダを立て直すにはもっとシンプルに、煮るか蒸すか、温かいか冷たいか、しょっぱいか甘いか、そういうことでいいんだと思います。 一年中サラダを食べていれば健康なんてことはありません。テレビの健康情報を鵜呑みにするより、まず自分の体に聞くことから始め、湯(タン)の力を、冬を元気に乗り切るために取り入れてみてください。 冬の冷えが辛い方に〜八角のスープ〜 きゅうりのスープ〜胡椒〜 コメントの受け付けは終了しました。
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