桜の開花宣言が出て本格的に春の気候になってきましたね。
今日は東洋医学的な「春の上手な過ごし方」についてです。 東洋医学では、体の働きごとに肝・心・脾・肺・腎と名前を付けて、それぞれ季節を当てはめています。 春は「肝」が働きすぎて弱ってしまうため、これをうまく補ってあげることが春をうまく乗り切るポイントです。 「肝」は血を司っているため、春は血のトラブルが多くなります。骨盤が開き、ホルモンバランスなども影響が出る場合があるため、女性の方は特に要注意ですね。 また、肝は怒りの感情ともリンクしているので、怒りすぎは肝をより弱らせてしまいます。目や筋にも影響がでるので充血やぎっくり腰などが増えるのも納得です。 その「肝」を補うとされているものが「酸味」です。 なので、疲労感が取れない、イライラ怒りっぽいなどという春の不定愁訴には、お酢を使ったお料理や、柑橘類などが良いとされています。 また、山菜などアクが強く苦味のある食材をとることで、冬の間に溜まった不要な物を排出し血液が浄化されて体が目覚めると考えられているため、フキ、うど、筍などの春食材もおすすめです。(結石の持病のある方は食べ過ぎに注意してください。) ちなみにこの「肝」の経絡は、足の親指から始まり脚の前側を通ってお腹まで行っているので、ここをよくストレッチするのも春の対策として効果的です。(肝経はタイのエネルギーライン「セン」で、脚の内側ファーストラインに相当します。ただし頸骨上を通過します。) また、肝経は胆経と関連が強く両方取ると相乗効果があります。胆経は足の第四指から始まり体の側面を通って、耳の周りをぐるぐる回り、目まで行く経絡です。(胆経はタイのエネルギーライン「セン」で、脚の外側サードラインに相当します。) なので脇腹など体の側面を伸ばす、首を横に倒すストレッチも二次的に肝に刺激が入ります。 タイ古式の定番、↓のようなストレッチ技は、まさに春にピッタリですね。 ということで、脚前面や体側をよくストレッチし、酸味や苦味をうまく利用して、イライラしないよう春をお過ごしください。春風の当たりすぎも「肝」を弱らせますから、お花見など暖かくしてお出掛けくださいね。 |